タイ・ビルマ(ミャンマー)国境 2009年

RIJ(国際難民支援会)は、世界の難民キャンプを定期的に視察し、いただいた寄付が役に立っていることを直接確かめてい ます。戦争がおきている国からは悪いニュースばかりが聞こえてきます。しかし、そんななかでも家族や地域社会のために出来る限りのことをしている人々と出 会うたびに、私たちは感動を覚えます。実に力強く生きているのです。私たちが資金を提供しているプログラムは、戦争に冒された人々が生活を建てなおし、故 郷に帰る準備をするためのサポートをしています。
視察レポート - タイ・ビルマ国境におけるプロジェクト
 
RIJ(国際難民支援会)の当初の使命は、タイにいるカンボジア難民のために活動することでした。当時、カンボジアからタイへ難民が流出していたからです。その後、タイ国内で難民が多い他地域にも資金提供を広げてきました。近年では、タイにいる難民の大半はビルマ各地からの難民となってるため、RIJ(国際難民支援会)はタイ・ビルマ国境で活動する団体や、ビルマ国内避難民のための資金提供プロジェクトに協力しています。


難民を取り巻く状況
 弾圧的な武力統制や政治の混乱、民族抗争の狭間で、ビルマは50年以上にわたり政治的また武力的に混乱した状 況におかれています。その結果、350万人以上が避難民として生活しています。現在、タイ・ビルマ・ボーダー・コンソーシアム(the Thai Burmese Border Consortium)と 国連難民高等弁務官事務所の協力により、タイ国内に臨時避難民キャンプが9カ所設置され、様々な民族のビルマ人15万人が生活しています。また、それ以外 にも何百人、何千人が周辺地域で違法移民として生活しています。なかでもシャン族はビルマ国内で迫害され抗争に巻き込まれているにも関わらず、難民認定さ れず、支援を受けられないまま生活しています。

視察したプロジェクトアースライツ・インターナショナル 卒業生プログラム
(EarthrightsInternational Alumni programs ) 

アースライツ学校の卒業生が、予算2000 USドルでできる小さなプロジェクト案を準備するプログラムです。同学校で学んだことを実践で使う機会を学生に提供します。今回の視察の旅では多くのプロ グラム経験者に会い、様々なプロジェクトの成果や、さらに派生して生まれた活動の成果を目にすることができました。

女性のキャパシティー開発プログラム (Women’sCapacityDevelopmentProgram) 
このプログラムでは、カレン族の難民キャンプ 1 に暮らす若い女性たちが自らの権利やコミュニティー内での抗争の避け方、リーダーシップについて学んでいます。制限が多い難民キャンプの暮らしの中でも、 リーダーシップを発揮し共に協力するように女性を力づけるプログラムで、ここでのトレーニングがどのように役に立っているかを聞くことができました。

社会開発センター (Social Development Center)
こちらもカレン族の難民キャンプ 1におかれ、1年間にわたり、抗争の解消や平和的交渉、人権、環境に関するトレーニングを行います。 このプロジェクトについて、またコース修了者によって行われた様々なプロジェクトについてのプレゼンテーションが行われました。多くのコース修了者はビル マに帰国し、学んだことを生かしてコミュニティーを助けています。  

麻薬およびアルコールリハビリ教育 (DrugandAlcoholRehabilitationEducation) 
若者と家族のために五つの難民キャンプで行われている価値あるコミュニティー。難民キャンプで生活する人々に集中してできることを提供するために様々なア クティビティーを企画している青少年グループに出会いました。このアクティビティーは、依存におちいる危険のある人たちを教育する目的も兼ねています。依 存症は、絶望し活力を失ってしまっている人々の間でよくみられる問題です。 

ビルマ国内および国境周辺難民キャンプにいる母親のための赤ちゃんキット
(Baby kits for mothers inside Burma and in camps on the border )

カレン族女性協会(Karen Women’s Organisation)と国境周辺やビルマのカレン州に住む多くの団体によって運営されています。 RIJ(国際難民支援会)が資金提供していたカレン州ホーカイ (Ho Kay)にあるコミュニティーセンターでのプロジェクトが、現在は自らで資金を補えるようになっていることを確認しました。今回は、カレン州Ee Htooの国内避難民キャンプでの赤ちゃんキットプログラムに資金提供することを検討しました。

国内避難民の子供たちのための設備提供
子供たちがが安全な環境で教育を受けられるように願いを込めて ?RIJ(国際難民支援会)の新しいプロジェクトです。このプロジェクトの責任 者と出会い、ヌポの難民 キャンプの施設を改善する計画があることを知りました。今回の視察では、時間の関係上、同難民キャンプに立ち寄ることはできませんでした。

ひとりひとりの物語
メラマー(Mae Ra Mo)の難民キャンプに暮らす薬物依存ケースワーカー が、彼自身がアルコールとたばこ、ビンロウの実への依存からアヘンやアンフェタミンまでをも乱用するようになった経緯を話してくれました。たばこが手に入 らないと、怒りのあまり虐待にはしるようになったと言います。彼がDARE主催のワークショップに参加したのは2000年のことでした。最初のうちはワー クショップの大切さを認識せず、休憩時間には一杯飲むために抜け出していましたが、最終的には治療を受けるよう説得され、苦しみが緩和され自由になるでき ました。現在は似たような状況におかれている人たちをサポートするために働いています。難民キャンプでリーダーシップのトレーニングを開催している若い女 性に会いました。母親が重い病気にかかっているので、ビルマに会いに行きたいと言います。しかし、ジャングルを通り母親の住む村に行くのは危険すぎるので す。村は危険で、貧困にあえいでいるにも関わらず、彼女の家族は自分たちの家であり、慣れ親しんだ場所である村から出るつもりはありません。
されらに別の依存症予防のケースワーカーは、ビルマにある家が兵士に襲撃され妹がレイプされて殺されたと話して くれました。怒りにくれた彼はカレン陸軍に入隊しましたが、地雷を踏み片足を失いました。1996年に人々が国境越えを余儀なくされた時に、一人でいた彼 は道に迷い、木の下で数ヶ月くらす羽目になりました。そのときからアルコールを飲み始めました。 DARE のケースワーカーに治療センターに行くことを勧められて以来、彼はDAREに参加しています。
 

更に詳しいレポートは、ジェーンのブログで読むことができます。